今回は猫の寄生虫についてお伝えしていきます。とある縁で譲り受けた可愛らしい子猫3匹の中から寄生虫が出てきてしまいました。
わたしも初めてのことで最初はビックリしましたが、適切で素早い処置のおかげで大事にはいたりませんでした。
そんな私と同じ不安な思いをされた方や、今後に向けて準備をしておきたいという飼い主さんの参考になればと思います。
・猫寄生虫の症状
・寄生虫の画像
・病院で行った治療
・寄生虫の原因と予防
子猫のうんち(排泄物)から寄生虫がぁ~!【画像あり】
この一件で調べてみて分かったのですが、猫の寄生虫にはいろんな種類があるみたいです。
わたしの子猫から出たものは「猫回虫」と呼ばれるものでした。
寄生虫が体内にいる症状もいくつかあるのですが、排泄物から寄生虫が出てくるまでまったく気づくことはできませんでした。
後から「あれが症状だったのか…もっと早く気づいてあげられればよかったのに」と反省です…
【苦手な方はスルー!】これが猫寄生虫(猫回虫)の画像です
これがうんちに絡みついていた寄生虫の画像です。
これを見たとき最初は「ヒモ?ゴム?なんか変なモノでも食べたのかな…」とスルーしてしまいそうになりました。
まさか寄生虫だなんて夢にも思わないですから…
ひとつのウンチだけに絡みついていたので3匹中の誰なのかは分かりませんでした。
日々なにげなく掃除している排泄物の中には、ちゃんと猫ちゃん達からのサインがあったのです。
寄生虫の症状とは
その時はまったく気づくことすらできなかったのですが、後から思い返せばあれが寄生虫に侵されている症状だったのかと思わされました。
わたしの猫の場合、その大きな症状は「下痢」でした。
排泄物(うんち)に絡みついている寄生虫を確認する前のトイレでも何度か下痢になっていたのを思い出します。
「いつもより少しやわらかいかな~」程度の時もあれば、水のような下痢をしている時もありました。
その時は「子猫だからおなかの調子も安定しないのかな?」と思っていたのですが、下痢は猫寄生虫の代表的な症状だったのです。
寄生虫を発見してすぐに病院で治療してもらいました
排泄物にからみつく寄生虫を確認してすぐに、かかりつけの動物病院に連絡し見てもらうことになりました。
先生からは「それらしい寄生虫の本体」と「3匹すべての便」を持ってきてほしいということでした。
確認と検査のためにです。
その子の名前と日時を記載していざ病院へ。
猫の寄生虫駆除薬の種類と値段
それらを病院に持っていくと一目で先生は「これは寄生虫ですね」と即答。
念のため検査をして寄生虫と確定し、駆虫薬の投与治療をすることになりました。
うちには3匹の猫が生活しています。複数飼いの場合は、全員に感染している可能性が高いらしくて3匹全員分の薬が処方されました。
処方された薬は「猫用マイフリーガードα」と「ドロンタール」というお薬です。それぞれに役割が異なります。
・猫用マイフリーガードα→生活環境に散らばった幼虫・卵の駆除と予防。(スポイト塗布タイプ)
お値段は、ドロンタールが2,000円、猫用マイフリーガードαが1,300円で、効果は1ヶ月は持続するようです。
3匹分で1万円ちょっとです。これでうちのおチビちゃん達が健康になるなら安いものです。
2回の寄生虫検査をしなければならない
今回出てきた寄生虫である猫回虫は、成熟までに2~4週間の期間があります。さらに体内に残っている幼虫や卵には薬が効かないこともあるので最低2週間以上あけてからの再検査が必要となります。
いちど駆除薬で体内の寄生虫を駆除しても完全に壊滅できない可能性もあるからです。
さらに猫の生活環境(トイレまわり・キャットタワー・毛布・じゅうたんなど)に散らばって付着した卵などにより再度感染する恐れもあります。
治療が始まる前には、トイレをきれいに洗い猫砂を入れ替えたり、周りの環境を清潔にする必要があります。
それを踏まえて再検査をクリアーしなければいけないのです。
猫寄生虫の症状や原因とは?人にうつるの?
猫の寄生虫と聞いて最初に思いがちな一般的なものは、ノミやダニなどの外部的な寄生虫です。しかしそれ以上に多いのが今回のような体の中に寄生する寄生虫です。
成猫では感染していても症状がなくそのまま生活できる猫もいるみたいですが、子猫の場合は健康に被害をもたらす原因になることがあります。
猫寄生虫の代表的な症状
猫寄生虫の主な症状はこちらです。
・嘔吐
・体重減少
・元気がなくなる
・毛並みが悪くなる
感染した猫の年齢や寄生虫の種類・繁殖量によっても症状は様々です。
成猫に比べると子猫のほうが健康に及ぼす被害は大きく死亡の原因になることも。
猫寄生虫の主な3つの原因
感染経路もいくつかあるので理解して対策できるところはクリアーしておきたいです。
①便の幼虫から
②母子感染
③宿主捕食
①便に混ざった寄生虫の卵が成長し卵の中で幼虫が育つと一気に感染力が強まります。それを口にすると感染してしまいます。
②母子感染は母猫から感染するケースです。生まれる前の胎盤感染や、感染している母猫の母乳に出てきて感染することもあります。
③宿主捕食とは体内に寄生虫の幼虫を持っているネズミや小動物を捕食した時に感染します。
トイレはつねに清潔にすることを心掛けて、猫ちゃんを外には出さず完全な室内飼いをおすすめします。
猫寄生虫の予防と検査
感染と病状悪化の予防には定期的な検査が有効です。子猫にとっては、母猫から感染の可能性があるので糞便検査や初期段階での検査が必要です。また成猫も定期的な検査が必要です。
そして様々なリスクを考えても外には出さず完全な室内飼いをおすすめします。
・子猫→生後6週目くらいから3ヶ月頃までに2週間に1回薬を与えます。その後は6ヶ月まで月に1回くらい駆虫を行います。
・成猫→およそ3ヶ月ごと、年に4回の治療により寄生虫感染のリスクが大幅に減ると言われています。
ちなみに市販の駆虫薬は、薬成分の違いや猫ちゃんの身体への広がりの弱さなどから動物病院で処方される薬と比べると効果が60%ほどしか望めないという報告もあります。
そして検査の方法は病院の先生いわく、直接に顕微鏡で確かめる方法と比重の差を利用して卵や幼虫を浮かせて確かめる方法があるのだとか。
病院にもよると思いますが、私は値段の安い方を選びました。(あまり効果に差はないそうです)
猫寄生虫は人にうつるの?
猫寄生虫は人に感染することもあります。小さなお子さんは、公園の砂場などから感染することがあるため注意が必要です。
わたしも幼少期は、公園の砂場でよく猫のウンチをつかんでしまったものです…
人に感染した場合には、幼虫がいろいろな臓器を移動することによる「幼虫移行症」を引き起こすことがあります。
「幼虫移行症」:ヒト以外の動物を固有宿主とする寄生虫の幼虫がヒトに侵入した場合、成虫には発育できずに幼虫のまま体内を移動し、さまざまな症状を引き起こす症候群を幼虫移行症と呼んでいる。
幼虫が肝臓や肺,心臓,筋肉,皮膚などに侵入し発熱・腹痛・肝炎や肺炎、脳であれば頭痛・てんかん発作、眼であれば眼通・視力低下・失明など、深刻な症状が現れます。
予防策としては、自身はもちろん子供が外から帰った時に「うがい」と「手をよく洗わせる」ことや、食事前の手洗いは確実に行うことです。
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