現実と理想

介護士のつぶやき

現実と理想

まず最初に、過去に介護施設で働いた中で、私が知る解雇事例を紹介します。

介護職はどこの施設も理念というものがあります。それぞれ理念は違えど根本は同じです。介護職員に求められることは、高齢者の尊厳を守り、能力に応じた自立支援。その生活の中で、安心と幸福(ゆたかさ)が持てるように誠実に取り組む。大体はこんな感じになります。

これから介護施設に通いや、入所の予定があるご家族をお持ちの方、介護職に就こうとお考えの方にも、現実を知った上で、なにかしら参考になればと思います。前置きが長くなりましたが、簡単に解雇事例を紹介します。

・利用者様専用の飲料を日々盗飲(内部告発で発覚)

・仕事放棄(何度も勝手に一人で公園などに行く)

・利用者様への暴力(血のついた枕を反対にして隠蔽工作)

・内部資料をLINEで共有(内部告発により発覚)

私が6年間介護士として、勤めた中での事例です。解雇にされていなくても、暴言や暴力、雑な扱い等はたくさんあります。例えば、歯磨きを拒む利用者様に、「あんた口臭いから齒磨いてきてよ!」口もきけずトイレ介助を嫌がり、抵抗する利用者様に対し「動くな! お前はこっちの言う通りにしてればいいんだよ!」言葉の暴力ならまだしも、平気で利用者様を叩いたり、怒鳴り散らしたりする社員や常勤職員もいました。

職員同士でも、相手に聞こえるように「アイツ臭いからイヤなんだょな〜!」「アイツと性格悪いニートならニート選ぶわ!」と本人20代の女性社員から、30代男性非常勤への悪質な嫌がらせなども見てきました。

今の職場でビックリしたことが最近あったのですが、利用者様が使うフロアで休憩中だからと、女性社員がスマホでLINE電話をスピーカーにしたまま、大きな声で話しながら食事をしていたこと。もっと驚いたのは、その上司にあたる社員で、リーダーでもある人が、その現場を見ても叱らなかったことでした。

皆さん、今の時代だからこうなのでしょうか? 私の感覚が古いのでしょうか? 「人によって思う正義は違うからね…」と私に言った方がいましたが、それにしても…としか云えない現実があります。

話は少し変わりますが、実務者研修を受けに行った際に、講師(70歳くらい)が最後に言っていた言葉が忘れられず心に残っているので紹介します。

「私が皆さんに厳しく言うのは、もうすぐあなた達や、あなた達の後輩に世話になるからです。良い介護を受けたいからです。そしてあなた達には、良い介護ができる後輩を育てていって欲しい。期待しています!」と。

講師の想いを少しでも、実現に近づけられるように。そして「どこにでもあるよね」と諦めたり、人に流されないよう、最近ハマった鬼滅の刃に出てくる柱、煉獄さんの台詞「心を燃やせ!」を胸に頑張っていきたいと思っています。

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